気密測定研修を実施!測定の手順を写真付きで解説📷

伊東市にお住まいの方や移住をご検討中の方から、「夏の伊東は湿気がすごい!」というお話をよく伺います。湿度が高い伊東市では、実際の気温以上に暑さを感じやすく、ジメジメとした不快感を覚えることが多いため、快適に過ごすためには住まいの「気密・断熱性能」が非常に重要になってきます。
今回は、先日行われた「気密測定実務研修」のレポートとともに、知っておきたい気密性能の基礎知識やよくある質問をご紹介します!
まずは知っておきたい!気密性能とC値の基礎知識
1.気密性能とは?
気密性能とは、家全体の「隙間の少なさ」を表す度合いのことです。
家に隙間が多いと、「窓を少し開けている」ような状態になります。これでは冷暖房で快適な温度になった空気が外へ逃げ、反対に外からは熱気や冷気、湿気、汚れなどが入り込んでしまいます。
そのため、気密性能を高めて家の隙間をなくすことが重要です。
隙間を極力なくすことで、冷暖房がよく効いて電気代がお得になるのはもちろん、計画通りに換気が行われるため、1年中キレイな空気で快適に暮らすことができます。さらに、壁の中の結露を防げるので、お家を長持ちさせることにも繋がります。
2.C値とは?
住宅性能について調べていると、よく目にするのが「C値」という値。
C値とは気密性能を表す値で、家全体の総相当隙間面積(cm²)を実質延べ床面積(m²)で割った数値のことです(単位:cm²/m²)。
C値の数値が小さければ小さいほど「隙間が少ない=気密性が高い家」であることを示します。
気密測定研修の様子と気密測定の手順
近年、家の性能に関心を持たれるお客様が増えています。それに伴って気密測定の件数が増加し、外部の測定技能者さんの予定が埋まりやすく、現場の日程調整がなかなか進まないという課題が出てきました。
「それなら自分たちで責任を持って気密測定ができるようにしよう!」ということで、気密測定器(KNS-5000C)を導入。社員が測定を行える体制を整えています。
そのスタートとして、いつも測定をお願いしている日本住環境株式会社のW様を講師にお招きし、建築中のK様邸で気密測定の実務研修を実施しました!
研修の様子
研修が始まる前に、現場担当者が事前準備をしました。
建物の「施工上の隙間」のみを正確に測定するため、事前に入念な処理を行うことはとても大切です。
・換気レジスタや給排気ファン(台所レンジファンや換気扇など)はシャッターを閉じ、テープ等で一時的に目張り処理をします。
・屋外に通じる排水管は、水を溜めて「封水」状態にすることで空気の出入りを防ぎます。
・窓やドアは単に閉めるだけでなく施錠(ロック)を行い、建物の完成状態を基本として測定準備を整えます。
・建物全体が一室となるように、室内のドアは全て開けておきます。
この状態から研修がスタート!まず、測定器を設置する窓をプラダンと養生テープでふさぎ、排気筒の穴の大きさに合わせてカッターで穴を開けます。


窓に装置をセットします。今回は三脚を使って装置を支え、高さを調整しました。
装置は予想以上に重く、落とさないよう慎重に設置しました。
W様からは、「三脚は不安定になりやすいので、段ボール箱などを使用して装置を支えるのもひとつの方法です。また、玄関や掃き出し窓などの開口部を選んで、床に近い場所に装置を設置すると、安全に測定できますよ。」とアドバイスをいただきました。

各種ホース・温度センサを測定器に接続し、外圧用ビニールホースと外気温度センサをプラダンに開けた穴から引き出して、屋外へ出します。ホースは風の影響を受けにくくするため地上に置き、温度センサは直射日光が当たらないよう日陰に設置します。


測定の準備が整ったので、いよいよ測定器を操作していきます。電源を入れて、計器が安定するまで10分ほど放置。その後、設定を確認して、ゼロ調整を行います。
整流筒の蓋を外して、測定を開始します。測定時間は建物の大きさにもよりますが、約10分ほどです。測定中に部屋の中を動き回ったり、エアコンや給排気設備が動いていたりすると正しく測定できないため注意します。


当社が導入した測定器は、日本住環境様が使用しているものと同じ機種であるとW様から教えていただきました。「正しい手順を守れば、自社測定でも十分に信頼できる結果が得られる」ということが分かり、スタッフ一同、より正確な測定への意識が高まりました!
測定結果発表!驚きの実測値「C値 0.3」を達成✨
そして、気になる今回の気密測定の結果は…
「C値 0.3 cm²/m²」(実質延べ床面積 S=112.36m²、総相当隙間面積 αA=31cm²)という素晴らしい数値を計測しました!
弘木屋産業では「C値 1.0 cm²/m² 以下」を標準仕様として掲げていますが、今回はそれを大幅に上回り、熱交換型換気システムが最も効率良く働くといわれている「C値 0.3 cm²/m²」というトップクラスの気密性能を実証することができました。予想以上の結果に、現場担当者や設計担当者も大変喜んでいました!


K様邸は、
・吹き抜け
・2階に吹き抜けに面したオープンスペース
・玄関とLDKが直結した間取り
・LDKに大きな掃き出し窓
という、空間のつながりを大切にした、伸びやかな住まい。
こうした開放感のある住まいは魅力的な一方で、施工精度が十分でなければ、本来の性能を発揮できません。
気密・断熱・換気などの総合的な設計力、見えない部分まで丁寧に施工する大工さんの技術、そして現場での品質管理。その積み重ねが、「C値0.3」という結果につながったのだと改めて感じました。
弘木屋産業では、全棟で気密測定を実施します
今回の研修を通して、建築部スタッフ全員が「すき間のない家づくり」の大切さと、それを数値で確かめる技術を共有できたことは、自社で気密測定を実施する上での大きな第一歩となりました。
伊東の湿気の多い夏も、底冷えする冬も、K様邸のような開放的な間取りで一年中快適に過ごせるのは、丁寧な設計・施工に裏づけられた「住宅性能」があるからこそ。これからもわたしたちは、一棟一棟の性能を自分たちの手できちんと確認しながら、お客様が長く安心して暮らせる住まいをつくっていきたいと思います。
伊東市で注文住宅をご検討中の方は、ぜひ一度モデルハウスに遊びにいらしてください。図面や数値だけでは伝わらない、実際の住み心地をきっと感じていただけるはずです。


